PERCENTILE関数を徹底解説｜実践例で学ぶExcelスキル

Excel PERCENTILE関数の使い方完全ガイド

PERCENTILE関数とは？（機能概要）

ExcelのPERCENTILE関数は、指定したデータセット内の特定のパーセンタイル値を返すための関数です。パーセンタイルとは、データを百分率で表したもので、特定の値がデータの中でどの位置にあるかを示します。これにより、データの散布状況を把握することができます。たとえば、75パーセンタイルは、データの75%がその値以下であることを意味します。

基本的な構文と引数の説明

PERCENTILE関数の基本的な構文は以下の通りです。

PERCENTILE(array, k)

引数の説明:

• array: パーセンタイルを計算するデータの範囲を指定します。
• k: 0から1の範囲で指定するパーセンタイルの位置（例: 0.25は25パーセンタイル）。

実用的な使用例

以下に、PERCENTILE関数を使用した具体的な例をいくつか紹介します。

例1: 学生のテストスコアの75パーセンタイルを求める

あるクラスの学生のテストスコアが次のように与えられているとします:

85, 90, 78, 92, 88, 76, 95, 89

これらのスコアの75パーセンタイルを計算するために、次のように入力します。

PERCENTILE(A1:A8, 0.75)

計算結果は、92となります。これは、75%の学生が92点以下のスコアを持つことを示します。

例2: 売上データの50パーセンタイル（中央値）を求める

次に、売上データが次のように与えられているとします:

200, 150, 300, 250, 400

これらのデータの中央値を求めるには、次のように入力します。

PERCENTILE(B1:B5, 0.5)

計算結果は、250となります。これは、50%の売上が250以下であることを示します。

例3: 社員の給与データの90パーセンタイルを求める

社員の給与データが次のように与えられているとします:

350000, 500000, 450000, 600000, 700000

このデータの90パーセンタイルを求めるには、次のように入力します。

PERCENTILE(C1:C5, 0.9)

計算結果は、655000となります。これは、90%の社員が655000以下の給与を受け取っていることを示します。

他の関数との組み合わせ例

PERCENTILE関数は他の関数と組み合わせて使用することが可能です。たとえば、AVERAGE関数やCOUNT関数と組み合わせることで、データのより詳細な分析が可能になります。

例: PERCENTILEとAVERAGEの組み合わせ

学生のテストスコアの平均を求め、75パーセンタイルと比較することができます。

AVERAGE(A1:A8)

これにより、平均スコアが85.875であることがわかります。この場合、75パーセンタイル（92）よりも平均スコアが低いことが示され、上位の学生の成績が高いことがわかります。

エラーの対処法

PERCENTILE関数を使用する際に遭遇する可能性のある一般的なエラーには以下があります。

• #NUM! - kの値が0未満または1より大きい場合に発生します。kは常に0から1の範囲で指定する必要があります。
• #VALUE! - array引数が数値以外のデータを含んでいる場合に発生します。数値のみで構成される範囲を指定してください。

業務での活用シーン

PERCENTILE関数はさまざまな業務シーンで活用できます。たとえば:

• 販売データの分析: 売上の上位層を特定するために、パーセンタイルを使用して販売パフォーマンスを評価します。
• 人事評価: 社員のパフォーマンスをパーセンタイルで分析し、昇進やボーナスの決定に役立てます。
• 市場調査: 顧客の満足度や製品の評価をパーセンタイルで分析し、改善点を特定します。

まとめと関連関数の紹介

PERCENTILE関数は、データ分析において非常に強力で便利なツールです。データセット内の値の分布を理解するために役立ちます。
また、関連する関数にはPERCENTILE.EXC（パーセンタイルを計算する別の方法）やQUARTILE（四分位数を計算する）などがあります。これらの関数を使いこなすことで、データ分析の幅が広がります。